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◆消費税編~第13回~

税込み価格とレジ表示

Q13:平成16年4月1日より消費税の総額表示が義務付けられましたので、それに伴いレジシステムを従来の「税抜価格」を基に消費税を計算するものから「税込価格」を基に消費税を計算するものへ変更しようと考えております。その際、以下のような疑問が生じました。
 たとえば、窓口で1本157円(税込)の歯ブラシを3本販売したとします。

20050726182919.jpg



 ①のレシートも②のレシートも端数処理後(この場合では切り捨て)の消費税額は同じですが、①のレシートですと、窓口で表示している価格(@157×3本=471円)と請求金額(合計の472円)との間に“1円の差額(472円 - 471円)”が生じてしまいます。
患者さんとのトラブルを避ける意味でも、できるだけはやく②のような「税込価格」を基に消費税を計算するレジシステムに変更した方がよいのでしょうか。


A13: 平成19年3月31日までは上記①の形式も認められてます。

総額表示の義務付けに伴い、「税込価格」を基に消費税を計算するレジシステムに移行されていくものと考えられますが、レジシステム等の変更が間に合わないなど、すぐには上記②のような代金決済ができず、やむを得ず上記①のような「税抜価格」を基に消費税を計算した代金決済を行わざるを得ない場合もあると考えられます。
そこで、総額表示義務を履行していることを要件に、①のような「税抜価格」を基に計算した消費税の端数処理が3年間(平成16年4月1日から平成19年3月31日までの間に行われる取引)認める経過措置が設けられています。
なお、レジシステムの変更自体は義務付けられていませんが、ご質問の通り、①のような従来の「税抜価格」を基に消費税を計算するレジシステムを使用した場合、表示価格と請求金額に差が生じること等によって患者さんとのトラブルが生じてしまうことも有り得ますので、プログラムの修正が望ましいと考えられます。そのプログラム修正費用(新たな機能の追加・向上等に該当する部分を除く)は修繕費として損金算入が認められます。



                                    (茨城保険医新聞2004年8月15日掲載)

2005.07.26 | Comments(4) | Trackback(0) | 未分類

◆消費税編~第12回~

法人格が必要な訪問・通所系介護サービスと、消費税法上の課税売り上げ

Q12:当院(無床診療所、法人格なし)では現在、訪問介護やデイサービス等といった訪問・通所系の介護サービスを始めようと考えております。そこで、(1)指定居宅サービス事業者としての指定を受けるのに法人格が必要となる介護サービス、(2)これらの介護保険事業において消費税法上課税売上げとなるもの、について教えてください。


A12:法人格の要件および消費税の取り扱いは次のようになっています。


(1)法人格の要件について

指定を受けるのに法人格を有することが必要となるサービスおよび病院・診療所であれば法人格が必要とならないサービスは下記のとおりです。

<法人格が必要>
・訪問介護(ホームヘルプサービス)
・居宅介護支援事業
・訪問入浴介護
・通所介護(デイサービス)

<病院・診療所であれば必要なし>
・訪問看護
・訪問リハビリテーション
・居宅療養管理指導
・通所リハビリテーション


(2)消費税法上での課税売上げ・非課税売上げについて

 介護保険法の規定に基づくサービスは、原則非課税となります。ただし、交通費(通常の実施区域以外で行われる場合)など、課税の対象となるものもあります。
 なお、通所介護・通所リハビリテーションにおいて、利用者から食材料費およびおむつ代を徴収することがありますが、これらの収入は非課税となります。

<介護保険事業>
訪問看護、訪問介護、訪問リハビリテーション、居宅介護支援事業

<課税させる収入>
・交通費(通常の実施区域以外で行われる場合に限ります。)

<介護保険事業>
訪問入浴介護

<課税させる収入>
・交通費(通常の実施区域以外で行われる場合に限ります。)
・利用者の選定による特別な浴槽水等の費用

<介護保険事業>
居宅療養管理指導

<課税させる収入>
交通費

<介護保険事業>
通所介護、通所リハビリテーション

<課税させる収入>
・送迎費用(通常の実施区域以外で行われる場合に限ります。)


 上記の他にも市町村から委託を受けて行う要介護・要支援認定調査の委託料や要介護・要支援認定にあたって行う主治医の意見書作成料も課税売上げとなります。


【注意点1】法人成りする際の出資の金額と消費税の納税義務について

 仮に現在の個人立の診療所から医療法人化したとしますと、医療法人の第1期および第2期は基準期間(前々事業年度および前事業年度)における課税売上高がありませんので、消費税の納税義務は免除されます。
 ただし、法人成りした際の出資の金額が1,000万円以上であれば消費税の納税義務は免除されず、第1期目から課税事業者となります。
 事業を開始した日における資本又は出資の金額が1,000万円以上である法人を「新設法人」とよび、「新設法人」に該当することになった事業者は、「課税事業者届出書」とともに「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」を所轄税務署長へ速やかに提出する必要があります。


【注意点2】簡易課税の選択について
 
 出資の金額が1,000万円以上である医療法人は、第1期目から消費税の課税事業者となります。その際、原則的な計算を採用するのか、簡易課税方式を採用するのか検討することになります。
 初期投資の金額や事業内容にもよりますが、仮に簡易課税を選択したほうが有利となる場合には、課税事業者となった事業年度に「簡易課税選択届出書」を所轄税務署長へ提出すれば、第1期目から簡易課税を選択することができます。
 簡易課税を選択するには、原則としてその適用を受けようとする事業年度の前日までに届出をしなくてはならないのですが、新規開業した診療所や新設法人に関してはその事業年度(開業・開設した事業年度)の終了の日までに届出をすればよいことになっています。


                                  (茨城保険医新聞2004年7月15日掲載)

2005.07.06 | Comments(1) | Trackback(0) | 未分類

◆消費税編~第11回~

課税事業者選択の開始と取りやめ

Q11:消費税の課税事業者となる場合や課税事業者を選択する場合、またはそれらを取りやめようとする場合に税務署へ提出しなくてはならない書類について教えて下さい。


A11:それぞれの提出期限や効力について注意が必要です。

 消費税の課税事業者となる際や課税事業者を選択する際に提出する書類(またはそれらを取りやめる際に提出する書類)を下記の表にまとめました。


<提出する書類>
1.消費税課税事業者届出書

<どのようなときに>
1.基準期間(前々年または前々事業年度)における課税売上高が1,000万円を超えたとき

<いつまでに>
1.すみやかに


<提出する書類>
2.消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書

<どのようなときに>
2.課税事業者であった者が、基準期間における課税売上高が1,000万円以下となった場合

<いつまでに>
2.すみやかに


<提出する書類>
3.消費税課税事業者選択届出書

<どのようなときに>
3.免税事業者が課税事業者を選択したい場合(一度選択すると2年間は継続が必要)

<いつまでに>
3.希望する課税年度の前日まで(事業開始のときはその課税年度の末日まで)


<提出する書類>
4.消費税課税事業者選択不適用届出書

<どのようなときに>
4.課税事業者を選択した基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者が、課税事業者をやめる場合

<いつまでに>
4.希望する課税年度の前日まで


・書類の提出期限について

 消費税の課税事業者を選択しようとする際やその選択を取りやめようとする際に提出する書類(表の3.および4.の届出書)の提出期限は、原則として希望する課税年度の開始の日の前日までとなっており、1日の遅れですら認められていませんから注意が必要です。
 なお、年の途中で診療所を開業しその年から課税事業者となりたい場合には、その開業した年度の末日まで(個人立の場合であれば開業した年の12月31日まで)に3.の届出書を提出すればよいことになっています。


・課税事業者選択の取りやめについて

 一度課税事業者を選択したのち、課税事業者を取りやめたいということがあるかと思います(基準期間における課税売上高が1,000万円以下であることが前提)。開業当初や事業拡大の際の施設・設備投資が完了し、消費税の還付の見込みがなくなった場合などがそうです。このような場合には4.の届出書を所轄税務署へ提出することで変更が可能です。この届出書の効力は提出した日の属する課税年度の翌課税年度から発揮されます。 しかし、免税事業者が課税事業者を選択した後2年間は4.の届出書を提出することができません。言い換えると、いったん免税事業者が課税事業者を選択してしまうと2年間は元に戻れないということです。
 したがって、消費税の課税事業者を選択するにあたっては、将来の見通し(最低2年間)をよく考えたうえで行わなくてはなりません。


                                   (茨城保険医新聞2004年6月15日掲載)

2005.07.06 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

◆消費税編~第10回~

基準期間における課税売上高とは?

Q10:納税義務者に該当するかどうかの判定は「基準期間における課税売上高」でもって行う、 とのことですが、この「基準期間」とはどのような意味なのでしょうか。また、課税売上高の計算をする際の留意点についても教えてください。


A10: 個人診療所と医療法人とでは、内容および計算の仕方が異なってきます。


1. 「基準期間」について

 基準期間とは、個人診療所(法人成りされていない診療所)と医療法人との区分に応じ、それぞれ次の通りになります。

<基 準 期 間>

◆個 人 診 療 所
 →その年の前々年

◆医 療 法 人
 →その事業年度の前々事業年度


 ただし、医療法人の場合でその事業年度の前々事業年度が1年未満であれば、当該事業年度開始の日の2年前の日の前日(例えば当該事業年度の期首が平成16年4月1日でれば、その日の2年前の日の前日は平成14年4月1日になります。)から1年を経過する日までの間に開始した各事業年度を合わせた期間が基準期間となります。


2.「基準期間における課税売上高」について

 基準期間における課税売上高とは、「基準期間中の課税資産の譲渡等の対価の額の合計額(税抜き)から売上げに係る対価の返還等の金額の合計額(税抜き)を差し引いた金額」をいいます。平成16年4月1日以後に開始する課税期間からは、この基準期間における課税売上高が1,000万円を超えるようであれば納税義務者となります。計算の上で留意すべき点は次の3つです。


<項 目>
①基準期間が1年でない医療法人

<留 意 点>
①基準期間が1年でない医療法人については、基準期間における課税売上高を1年分に換算した上で1,000万円以下なのかどうかを判定します。

<項 目>
②個人診療所

<留 意 点>
個人診療所にあっては、年の途中で事業を開始した場合など、基準期間が1年に満たないときであっても1年分に換算することなく、その基準期間における課税売上高そのもので1,000万円以下かどうか判定します。

<項 目>
③基準期間が免税事業者である場合

<留 意 点>
③その基準期間において国内で行った課税資産の譲渡等については消費税の納税義務がありません。したがって基準期間における課税売上高の算定にあたっては、税抜きにせず、税込みの金額で行うことになります。


                                  (茨城保険医新聞2004年5月15日掲載)

2005.07.06 | Comments(1) | Trackback(0) | 未分類

◆消費税編~第9回~

消費税の納税地と申告時期

Q9:消費税の納税地および申告時期について教えてください。

A9:個人で開業されている先生(以下「個人事業者」と称します。)と医療法人とでは納税地および申告時期(申告期限)が異なります。


1.消費税の納税地
 
 個人事業者の場合、原則として住所地において消費税を申告・納税します。なお、国内に住所を持たない個人事業者は、居所地や事務所の所在地を納税地とする特例もあります(消費税は事業者を「日本人・日本の法人」とは限定しておりません)。一方、医療法人の場合は法人の所在地で消費税を申告・納税します。


2.申告・納税期限 ~個人事業者の場合~

 個人事業者の申告・納税期限は、原則として翌年の3月31日です。ただし、仮に消費税の課税期間短縮の特例を選択して3ヶ月ごとに申告・納税するとした場合には、5月末日、8月末日、11月末日、3月末日が期限となります。


3.申告・納税期限 ~医療法人の場合~

 医療法人の消費税の申告・納税期限は、課税年度終了後2ヶ月以内となっています。したがって、例えば、3月決算の医療法人の場合は5月31日までに申告・納税する必要があります。基本的に消費税の納税期限の延長は認められておりませんので、ご注意ください。
 また、消費税の課税期間短縮の特例を選択している医療法人は、それぞれの課税期間の終了後2ヶ月以内に申告・納税する必要があります。


                                    (茨城保険医新聞2004年4月15日掲載)

2005.07.06 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

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